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2023年の活動

令和5年第3回「これまでの臨床と研究について」 

[日程] 令和5年12月2日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後7時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師] 広島大学医系科学研究科生体構造・機能修復学分野 加来真人教授

講演内容

【講演テーマ】

「これまでの臨床と研究について」

矯正歯科治療は審美性の回復、および機能改善に非常に有用であり、包括的歯科医療が唱えられる現在、そのニーズは高まる一方です。また、矯正歯科治療における技術と材料の発達により、矯正歯科治療の適用範囲が大きく広がっています。しかしながら、矯正歯科治療を行うに際してはそのデメリットを十分把握した上で慎重に治療する必要があります。また、患者の不正咬合の状態と難易度を正しく認識し、他科との連携を図りながら治療に臨むことも重要となります。私は現在の講座に移動する前は広島大学病院矯正歯科に約25年在籍いたしておりましたので、今回はこれまでに行ってきた包括的歯科医療を考慮した矯正歯科治療につきまして、大学での研究結果を交えてお話しさせていただきます。

【略歴】

1995年3月  岡山大学歯学部卒業
1995年4月  広島大学大学院歯学研究系歯学研究科(歯科矯正学)入学
1999年3月  同上修了
2000年4月  広島大学歯学部附属病院矯正科助手
2003年9月  フロリダ大学歯学部矯正科留学 (文部科学省在外研究員)
2013年8月  広島大学病院矯正科講師 
2016年11月 広島大学病院矯正科診療准教授    
2019年11月 広島大学大学院医系科学研究科生体構造・機能修復学分野教授
2021年4月  広島大学歯学部口腔健康科学科口腔工学専攻長

令和5年第2回「歯内療法の3トピックについて」 

[日程] 令和5年9月2日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後7時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師] 吉岡デンタルキュア医院長吉岡 俊彦先生

講演内容

【講演テーマ】

「歯内療法の3トピックについて」

コロナ禍で休止していたあすなろ会の再開を大変嬉しく思います。今回は普通の根管治療ではなく、少しイレギュラーな症例に対する診断・治療の話をさせて頂こうと思います。
1 根未完成歯への対応 下顎小臼歯の中心結節破折による失活や上顎前歯の外傷後の失活は、子供のう蝕がある程度減少した現代でも一定数存在します。中心結節破折による歯髄壊死は早期に発見できれば残存している生活歯髄を残すアペキソゲネーシスを行うことができますし、近年は歯髄が失われた根管内に新たに組織を再建する再生歯内療法にも注目が集まっています。
2 歯根吸収への対応 歯根外部吸収・内部吸収は見逃してしまうと進行し歯の保存を脅かす問題となります。2018年にはCBCTを用いた歯頚部外部吸収の3次元的な分類が提案されました。
3 部分的再根管治療 様々な理由で補綴物を外したくないが根尖性歯周炎が発症している症例において、補綴物に穴を開ける形で問題の根管のみアプローチすることを部分的再根管治療(Selective Root Retreatment)と呼びます。治療の難易度は上がりますが、通院回数や再補綴が必要無い点など多くのメリットがある方法です。
以上3つのトピックに関して実際の症例とともにエビデンス、適応症、治療の注意点などの解説をさせて頂きます。

【略歴】

2007年 東京医科歯科大学歯学部 卒業
2008年 広島大学病院歯科臨床研修医 修了
2008年 東京医科歯科大学歯髄生物学分野 入局
2012年 博士(歯学) 取得
2012年 東京医科歯科大学歯学部附属病院 医員
2013年 吉岡歯科医院 勤務
2016年 吉岡デンタルキュア 開設
東京医科歯科大学 歯髄生物学分野 非常勤講師
日本歯内療法学会 専門医 代議員 ガイドライン委員会委員

令和5年第1回「小児矯正・予防矯正ってなんだ?!」 

[日程] 令和5年2月18日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後7時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師] すずき歯科小児歯科医院 医院長 鈴木 淳司(すずき じゅんじ)先生

講演内容

【講演テーマ】

「小児矯正・予防矯正ってなんだ?!」

平成14年、17年に続いて実に18年ぶり3回目の登板です。コロナからの自粛明け一発目にお声がけいただき大変光栄です。
さて今回のテーマは「小児矯正・予防矯正」とさせていただきました。歯科界はまさに「小児矯正・予防矯正」ブーム。Googleで検索すると「小児矯正・予防矯正」を売りにする歯科医院や歯科医院向けの「小児矯正・予防矯正」セミナーや教材の広告が山のように出てきます。特に2018年から小児口腔機能発達不全症が健保収載されたこともあり、多くの歯科医師が小児口腔機能発達不全症と不正咬合の関係に注意を払うようになりました。
私達小児歯科医は以前より食べる機能や話す機能を上手に身につけられない子どもたちが存在すること、そしてその子どもたちが成長するに従いどんどん不正咬合が大きくなることに気づいていました。口腔機能発達不全症は不正咬合の大きな原因となり得るのです。
この度、貴重な機会をいただきましたので、口腔機能発達不全症が不正咬合を引き起こした症例や、当院での「小児矯正・予防矯正」の実際などをご覧頂き、先生方の診療の参考にして頂ければと思います。

【略歴】

昭和39年 愛知県生まれ
平成2年 広島大学歯学部卒業
平成6年 広島大学大学院修了、広島大学歯学部助手(小児歯科学)
平成9年 ミシガン州立大医学部小児科ポスドク
平成16年 広島大学大学院准教授(小児歯科学)
平成22年 同上退職
すずき歯科小児歯科開院

【学位・認定医資格】

博士(歯学)、小児歯科専門医指導医、障害者歯科認定医

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