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2017年の活動

高齢者・中途障害者の摂食嚥下リハビリテーション ~歯科からの支援について~

[日程]   平成29年11月4日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島エソール2階」元広島県歯科医師会館となり
[懇親会場] 場所を選定中です。午後8時40分より
[講師]   日本大学松戸歯学部 障害者歯科学講座教授 野本たかと先生
[講演会費] 歯科医師5000円 スタッフ1000円
[懇親会費] 歯科医師5000円 スタッフ5000円

講演内容

【講演テーマ】

「高齢者・中途障害者の摂食嚥下リハビリテーション ~歯科からの支援について~」

【講演内容】

高齢者・中途障害者の摂食嚥下リハビリテーション ~歯科からの支援について~

 近年,超高齢社会を迎え,従来の医療体系から変化しております。高齢者歯科医療では,歯石除去,根面う蝕処置,義歯の作製・調整などの器質的口腔ケアが診療の多くを占める一方で,機能的口腔ケアである摂食嚥下リハビリテーションも重要となっています。
 日本人の死亡原因の上位は,これまで悪性新生物,心疾患,脳血管疾患で上位3位を占めていましたが,平成23年に肺炎が第3位になりました。その肺炎のうち65歳以上の高齢者に限っていえば,その大半が誤嚥性肺炎といわれています。2001年の厚労省の研究班による調査結果から誤嚥性肺炎の原因が口腔常在菌だということがわかりました。肺炎を予防するためには口腔ケアが重要なのことは周知されるようになりました。また,第5位の不慮の事故のうち,交通事故死亡者数は年々減少傾向にありますが,窒息で亡くなる方は増加しております。誤嚥性肺炎ならびに窒息は,口腔が関係してきます。十分に咀嚼して食べるためには口腔周囲筋が,安全に嚥下するためにはさらに首の周りの筋肉がしっかり機能しなければなりません。
 摂食嚥下リハビリテーションは,口腔解剖学や生理学を基礎に成り立つ学問です。リハビリの手法の中には,口腔を熟知する歯科医にしか行えないことが多々あります。従って,歯科医が率先して行うべき医療行為といえます。超高齢社会突入で,今後,より重要なテーマとなるとともに,広島あすなろ会の先生方も何らかの関連を持たれていることと思います。
 そこで今回は,基礎的なことを中心に,高齢者や脳卒中・脳梗塞による中途障害者の摂食嚥下障害を理解して頂くとともに,先生方の医院で簡単にできる摂食嚥下リハビリテーションに関する診査や検査および指導についてご紹介したいと思います。
先生方の歯科医療発展の一助になれば幸いです。

【講師プロフィール】

日本大学松戸歯学部 障害者歯科学講座 教授 特殊歯科 科長 摂食嚥下リハビリテーション外来 医長昭和40年1月15日生
平成元年(1989)日本大学松戸歯学部卒 
平成4年(1992)日本大学松戸歯学部 助手(障害者歯科学講座)
平成12年(2000)日本大学松戸歯学部 講師(障害者歯科学講座)
平成24年(2012)日本大学松戸歯学部 准教授(障害者歯科学講座)
平成26年(2014)日本大学松戸歯学部 教授(障害者歯科学講座)
日本摂食・嚥下リハビリテーション学会 評議員,認定士
日本障害者歯科学会 理事,指導医,認定医
千葉県歯科医師会 摂食・嚥下巡回指導医  
滝野川歯科医師会 障害者歯科診療指導医
葛飾区歯科医師会 障害者歯科診療指導医
足立区歯科医師会 障害者歯科診療指導医
松戸歯科医師会(他4歯科医師会) 摂食・嚥下指導医 
東京都立江戸川特別支援学校(他5校) 非常勤講師 
著書
歯科学生のための摂食・嚥下リハビリテーション学(分担執筆)
スペシャルニーズデンティストリー障害者歯科(分担執筆)
小児の摂食嚥下リハビリテーション(分担執筆)
口から診える症候群・病気(分担執筆)
千葉県歯科医師会編:障害者歯科診療マニュアル,摂食嚥下指導マニュアル など

アップグレードなコンポジットレジン修復の基礎と応用

[日程]   平成29年9月9日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島エソール2階」元広島県歯科医師会館となり
[懇親会場] 場所を選定中です。午後8時40分より
[講師]   日本大学松戸歯学部保存修復学講座 教授 平山 聡司先生
[講演会費] 歯科医師5000円 スタッフ1000円
[懇親会費] 歯科医師5000円 スタッフ5000円

講演内容

【講演テーマ】

「アップグレードなコンポジットレジン修復の基礎と応用」

【講演内容】

アップグレードなコンポジットレジン修復の基礎と応用 

 近年の接着歯学とコンポジットレジン(CR)修復の進化が患者に与える恩恵は計り知れない。確実な歯質との接着によって保持形態は不要となり、健全歯質が温存できるようになった。いわゆるMIである。凄い時代になったものである。私が歯科医師になった1985年当時は、CR修復と言えば未だ化学重合型が主流でシェード選択など無く、接着もエナメルエッチング&ボンディングによるエナメル質接着のみであり、象牙質には全くと言っていいほど接着しなかった。あれから約30年、接着システムは機能的に数限りない世代交代を繰り返し、ユーザーフレンドリーなオールインワンボンディングシステムが確立するに至ったのである。しかし、接着システムが簡便化したとは言えエンドユーザーである患者にとっては、術者の接着に関する知識や技量によって臨床成績に大きな差が出る「テクニックセンシティブ」な材料であることを認識しなければならない。
 CRによるMI修復が、歯にやさしい治療であることを患者が理解し、享受してもらいたいと思う反面、接着修復材料が急速に進化する余り、それを使いこなすべき術者側の知識や技術が追い付いていかないケースが少なくない。金銀パラジウム合金が高騰している昨今、コストパフォーマンスや審美的ニーズに応えられるという点でCRは臼歯部修復の第一選択材料であると認識していても、隔壁設置など手間と時間を費やしてしまい、思うに任せずに日々闘い続けているのが現状であると思われる。
 そこで本講演は、接着修復材料を使いこなすしアップグレードなCR修復を実践するために必要な基礎知識から充填をより簡便で確実に実施できる各種機材とテクニックを紹介し、前臼歯部修復における解剖学的形態を考慮した修復のポイントについて講演する。

【講師プロフィール】

昭和60年 3月 日本大学松戸歯学部卒業
昭和60年11月 日本大学松戸歯学部助手  
平成 7年 7月 博士(歯学)
平成 8年 4月 日本大学松戸歯学部専任講師  
平成10年 5月~平成12年 6月 
日本大学長期派遣研究員としてアメリカ合衆国、ADAパッフェンバーガー研究所に
客員研究員として留学
平成18年 4月 日本大学松戸歯学部准教授 
平成18年12月  日本大学松戸歯学部保存修復学講座教授

次世代の歯内療法~温故知新〜その2〜

[日程]   平成29年5月27日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島エソール2階」県歯科医師会館となり
[懇親会場] 場所を選定中です。午後8時40分より
[講師]   吉岡デンタルキュア Endodontic center  吉岡 俊彦 医院長
[講演会費] 歯科医師5000円 スタッフ1000円
[懇親会費] 歯科医師5000円 スタッフ5000円

講演内容

【講演テーマ】

「次世代の歯内療法~温故知新〜その2〜」

【講演内容】

次世代の歯内療法~温故知新〜その2〜
  
 前回2014年8月に根管治療における無菌的処置の大切さ、術前診断の大切さ、歯根破折をどのように診断するか、洗浄の重要性とやり方、顕微鏡下での歯根端切除術などについてお話しをさせて頂きました。
もちろんそれらの多くは普遍的な考え方ですので、変わることはありません。
今回はより臨床的な知識・テクニックに関して、またより多くの臨床例を示しながら先生方が日々の臨床でお困りだと思われる処置に関して解説をさせて頂きたいと考えております。
1. 前回の復習
2. 適切な髄腔開拡・上部形成・根管形成とは
3. 作業長の決定(根尖部根管形態のパラダイムシフト)
4. 根管充填で大事なポイント
5. ガッタパーチャ除去
6. 穿孔封鎖(パーフォレーションリペア)

【講師プロフィール】

2007年  東京医科歯科大学歯学部 卒業
2008年  広島大学病院研修医 修了
2008年  東京医科歯科大学歯髄生物学分野 入局
2012年  学位(博士(歯学))取得
2012年  東京医科歯科大学歯学部附属病院 医員
2013年~ 東京医科歯科大学歯髄生物学分野 非常勤講師
2013年  吉岡歯科医院 Endodontic center
2016年12月 吉岡デンタルキュア Endodontic center 開設

所属学会
日本歯内療法学会 専門医
日本歯科保存学会
日本臨床歯周病学会

骨の再生医療について-最新の知見を交えて―

[日程]   平成29年2月18日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島エソール2階」県歯科医師会館となり
[懇親会場] 場所を選定中です。午後8時40分より
[講師]   日本歯科大学附属病院 小児歯科 各務秀明教授
[講演会費] 歯科医師5000円 スタッフ1000円
[懇親会費] 歯科医師5000円 スタッフ5000円

講演内容

【講演テーマ】

骨の再生医療について-最新の知見を交えて-

【講演内容】

各務秀明  松本歯科大学歯学部 口腔顎顔面外科学講座、
東京大学医科学研究所附属病院 先端診療部
  
 再生医療とは、失われた組織や臓器を、人工物や移植ではなく「再生」によって修復する新たな医療です。特に、細胞や細胞を支える生体吸収性の担体、そして増殖因子などを用いることで組織再生を目指す方法はティッシュエンジニアリングと呼ばれていて、骨再生医療の重要な手段となっています。再生医療というとハードルが高い印象があるかもしれませんが、実は歯科においては歯周病に対するGTR治療や人工骨による骨再生治療など、他の医学分野よりも早期から再生医療の臨床応用が行われているのです。インプラント治療を行っている臨床医にとっては、歯槽骨の萎縮による骨量や骨高径、骨幅の不足が大きな問題です。当初盛んに行われていた腸骨などからの大規模な骨移植は、最近では侵襲の大きさや人工材料の発展によってあまり行われなくなってきました。その一方で、新たな材料がつぎつぎと開発されたり、巷のニュースでも幹細胞を用いた再生医療のニュースが流れたりと、さまざまな方法や情報が交錯し、一般の臨床医にとって理解ににくくなっていることも事実です。そこで、本講演ではまず再生医療の基礎となる考え方についてご紹介します。どのような考えや生物学に基づいて再生医療が行われているのかを、幹細胞についての話を含めてわかりやすく解説してみたいと思います。次に、現在行われている様々な骨再生治療の方法や材料の特性、臨床症例などについてもご紹介する予定です。最後に、われわれが取り組んできた幹細胞を用いた再生医療についても触れたいと思います。細胞を用いた再生医療となると日常臨床から隔たった印象もありますが、新たな法令である再生医療等安全確保法では、多血小板血漿(PRP)やPRFを用いた医療をも細胞を用いた再生医療に含めており、一般の歯科開業医にとっても細胞を用いた再生医療はむしろ身近なものとなりつつあります。細胞を用いた再生医療とはどのようなものか、細胞を用いることでどのようなメリットがあるのか、これまでわかってきたことについてお話ししたいと思います。特に、再生医療等安全確保法の下での再生医療について、PRPやPRFの実例や、実際に自分の携わってきた認定・再生医療等委員会での議論などを通じて、歯科医として知っておくべき再生医療の法制度や実践についてのご理解が深まればと考えています。現在インプラント治療を実践しておられる臨床家、骨再生に取り組んでおられる先生がたのみならず、今後骨再生治療や歯周組織の再生治療に取り組んでみたいと思っておられる先生方に、是非聞いていただければと思います

【講師プロフィール】

各務 秀明 平成28年12月26日現在
昭和63年3月 広島大学歯学部歯学科卒業
平成 3年9月    名古屋大学大学院医学系研究科博士課程修了(医学博士)
平成3年9月    名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科医員
平成4年4月    名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科助手
平成7年11月    NIH, NIDCR, Gene Therapy and Therapeutics Branch
~平成8年12月  (文部省在外研究員)
平成11年6月    名古屋大学医学部附属病院歯科口腔外科講師
平成11年12月   University of Texas Southwestern Medical Center,
 ~平成13年12月 Department of Molecular Biology (JDRF fellow)
平成14年6月    名古屋大学医学部組織工学(J-TEC)寄附講座客員助教授
平成15年4月    名古屋大学医学部組織工学(日立メディコ)寄附講座助教授
平成18年4月    東京大学医科学研究所 幹細胞組織医工学寄付研究部門 客員助教授
平成20年7月  東京大学医科学研究所 先端医療研究センター 分子療法分野 
特任准教授および附属病院 先端診療部 骨再生診療科
平成23年4月より 松本歯科大学 口腔顎顔面外科学講座 教授
平成27年6月より 東京大学医科学研究所 客員教授
・第3回日本再生医療学会優秀演題賞,
・The Third International Symposium on Salivary Glands in Honor of Niels Stensen
・日本生物工学会生物工学論文賞,
・Outstanding Paper Award of 2007 (Journal of Chemical Engineering of Japan)
・2009年日本人工臓器学会論文賞
所属学会:International Society for Stem Cell Research, Tissue Engineering Society International, 日本再生医療学会(評議員,認定医)、老年歯科医学会(評議員)、日本口腔外科学会(指導医)、日本顎顔面インプラント学会(指導医)、

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