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2019年の活動

「明日からの臨床に役立つ 安心・安全な歯科医療に必要な知識」 

[日程] 令和元年9月28日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師] 自治医科大学医学部 歯科口腔外科学講座 森 良之 主任教授

講演内容

【講演テーマ】

「明日からの臨床に役立つ 安心・安全な歯科医療に必要な知識」

現在の日本は超高齢社会を迎え、2025年には団塊の世代が75歳を超えて後期高齢者となり、国民の3人に1人が65歳以上、5人に1人が75歳以上という社会になります。そのため、これからの歯科医療は、全身状態の把握・管理が必要な高齢者や全身疾患をかかえる有病者を診療する機会が増えていきます。それに伴い、医療事故に対する管理体制の強化が必要となり、偶発症や緊急時に対応できる知識、能力が今後さらに求められてくると考えられます。
こうした観点から、本講演会では以下の項目について解説したいと思います。
1. アナフィラキシーショックや過換気症候群などの歯科治療中の偶発症や、虚血性心疾患や気管支喘息などの全身状態が増悪した場合の緊急時の対応
2. 骨粗鬆症の予防・治療やがんの骨転移の治療に用いられているビスフォスフォネート製剤やデノスマブなどの骨吸収抑制薬や血管新生阻害剤による顎骨壊死に関する最近の考え方
3. 歯科診療での抗菌薬の適正使用および歯性感染症を病院歯科・口腔外科へ送るタイミング

【略歴】

昭和59年 3月 日本歯科大学歯学部 卒業
 4月 東京医科歯科大学歯学部専攻生(口腔外科学第二講座)
昭和62年10月 東京医科歯科大学歯学部附属病院医員(第二口腔外科)
平成 3年12月 東京大学助手(医学部附属病院歯科口腔外科)
平成10年 7月 東京大学講師(顎口腔外科・歯科矯正歯科)
平成21年10月東京大学大学院医学系研究科外科学専攻     感覚・運動機能医学講座 口腔外科学分野 准教授
平成26年 8月 自治医科大学医学部 歯科口腔外科学講座 主任教授

【学位・認定医資格】

・日本口腔外科学会 専門医・指導医
・博士(歯学:東京医科歯科大学)
・日本がん治療認定医機構 がん治療認定医 (歯科口腔外科)
・日本口腔科学会 認定医・指導医

【その他】

・日本歯科大学客員教授 (生命歯学部口腔外科学講座)
・日本体育大学非常勤講師(医療専門学校 歯科衛生専門課程口腔健康科学科)
・日本口腔外科学会代議員・編集査読委員・認定医/専門医資格認定審査会委員
・日本頭頸部癌学会代議員、・日本口腔腫瘍学会評議員、他

「小規模歯科医院のセレック導入顛末記」「ナイトガード・睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の装置について -口腔内装置の製作ポイントー」 

[日程]   令和元年7月6日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師]
「小規模歯科医院のセレック導入顛末記」
きむら歯科 木村 太言
「ナイトガード・睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の装置について -口腔内装置の製作ポイントー」      
山田歯科医院 山田庸二

講演内容

【講演テーマ】

「小規模歯科医院のセレック導入顛末記」

きむら歯科 木村 太言
 
あすなろ会も20周年を超え,令和となった今回原点に立ち戻り山田前会長とともに会員発表をします。私はEBMのある話はできませんが、お金の絡む話をしたいと思います。
 2018年10月にセレック4.6を導入しました。ジルコニアの焼けるファーネスも付けて定価1430万円でした。正直ビビりました。歯科医師1名チェア4台の保険診療主体の小規模歯科医院には過大な投資でしたが、導入後半年がたち何とか操作にも慣れてきました。さてジルコニア冠はバンバンでるようになったでしょうか?簡単な症例報告と赤裸々な収支をお話したいと思います。
 当院でもカッパカッパ脱離していたCADCAM冠です。まだ半年ですが自院製作の物は ほとんど脱離はありません。セレック以外に変えた点をお話します。
 最近の商業歯科雑誌には 「口腔内スキャナーいつ買うの?今でしょう!」みたいな特集がよくあります。本当に今必要な物なのでしょうか?導入してみて初めて判った個人的な感想は令和2年まで待ってもいいのではデス。その理由をお話しします。

「ナイトガード・睡眠時無呼吸症候群(OSAS)の装置について
-口腔内装置の製作ポイントー」

山田歯科医院 山田庸二

 歯ぎしりや噛み締めのことを総称してブラキシズムと言いますが、ブラキシズムによる過剰な力は、歯や歯周組織だけではなく顎関節や咀嚼筋などにも悪影響を与えています。
患者さんにブラキシズムについて理解して頂き、その対応に協力して頂く事は歯の延命に繋がり、歯科医師との信頼関係を深めることが出来ると思います。
平成30年の4月から従前の床副子が口腔内装置として再編整理されました。すなわち歯ぎしり装置(ナイトガード)は口腔内装置1,2,3に、OSAS装置は口腔内装置1,2になりました。当院ではいずれも口腔内装置2を自作しております。どのような装置が良いのでしょうか?ブラキシズムのタイプもいろいろありますので、一つの定まった形で済むものではないと思います。患者さんに合わせた適切な装置をどのように作製するか試行錯誤している状態ですが、どのような事を考慮しながら作製しているか症例を供覧し、この機会に是非先生方とディスカッションしたいと思います。
OSAS装置は平成16年に保険導入されました。当初に比べて関心が薄らいでいるのが現状のようです。OSAS装置は医科からの紹介を得て作製となりますので、作製の機会も少ないと思いますが、かかりつけ歯科医として口腔内、顎顔面形態、体形などからOSASを疑われる患者さんが少なからず見受けられます。医科への紹介、検査を勧めること、装置を作製することによって患者さんとの信頼関係をより深めることと思われます。当院で行っているOSAS装置作製のポイントについてお話させて頂きます。

「歯科医師受給問題と歯科界のこれから―歯科医師国家試験予備校講師の経験から-」

[日程]   平成31年4月6日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 広島アンデルセン宴会場」5Fデンマークルーム
[講師]   熊谷歯科クリニック  熊谷 宏 先生

講演内容

【講演テーマ】

「歯科医師受給問題と歯科界のこれから―歯科医師国家試験予備校講師の経験から-」

長く90%前後で推移していた歯科医師国家試験合格率は、歯科医師需給問題が取り沙汰されるのと時を同じくして低下の一途を辿り、昨今は合格率65%前後で推移し、毎年1000人以上の国試浪人を生み出しています。以前は例外的な一部学生の勉学の場であった歯科医師国家試験予備校も、今や国公立大学出身者がめずらしくありません。
大学入試の世界でも、歯科医は受給過剰だのワーキングプアだのと報道されたことなどもあって、異常な医学部人気とは対象的に、歯学部人気は低下の一途をたどり、もはや歯学部と医学部の間には偏差値においても大きな差がついているどころか、一部の歯学部では入試というハードルがほぼ機能していない状況となっています。
臨床の現場でも、低いままの診療報酬評価に加え、文書提供義務、金銀パラジウム合金の価格高騰など、明るいニュースに接することが少ないような気がします。
これからの歯科界はどうなるのでしょうか。子供や孫達は自分と同じ道を進むべきなのでしょうか?歯科医師会はこの現状を踏まえ、何を考えるべきなのでしょうか?
大学卒業後にアルバイトとして始めた歯科医師国家試験予備校講師の仕事ですが、縁あって30年以上続けています。歯科医師会の役員を拝命して15年になります。それぞれの経験などを踏まえ、歯科界のこれから、そして今考えるべきことなどについて私見を述べさせていただきたいと思います。

【略歴】

昭和57年    修道高等学校卒業
昭和63年    東京医科歯科大学歯学部卒業
平成 5年    東京医科歯科大学大学院歯学研究科修了
同 年    東京医科歯科大学歯学部附属病院医員(高齢者歯科治療部)
平成 8年    広島大学歯学部附属病院助手(第2補綴科)
平成14年    熊谷歯科クリニック開院
平成16年    日本補綴歯科学会専門医・指導医
 公職等
平成 元年~    DES歯学教育スクール講師(現理事) 
平成17年~   (社)広島市歯科医師会理事
平成19年~    広島県国民健康保険診療報酬審査委員会委員
平成23年~   (社)広島市歯科医師会副会長
平成23年~    保険指導医(中国四国厚生局指導監査課)
平成25年~    広島県社会保険診療報酬支払基金審査委員

「次世代の歯内療法2019」

[日程]   平成31年2月9日土曜日
[講演時間] 午後6時から 午後8時30分まで
[講演会場] 「広島県歯科医師会館」2階 研修会室
[講師]   吉岡デンタルキュア 医院長 吉岡 俊彦 先生

講演内容

【講演テーマ】

「次世代の歯内療法2019」

今回第4回目のあすなろ会での講演となります。 これまでの3回の重要なポイントを再度解説させて頂きながら最新の論文や症例の紹介を行いたいと思います。 また、日々の根管治療の際に困る高齢者の狭窄根管への対応や再根管治療の際のガッタパーチャ除去について詳しく解説させて頂こうと考えております。
1 歯根破折・歯根吸収・穿孔・根尖性歯周炎の鑑別診断 2 根管形成・根管洗浄の進歩
3 狭窄根管の根管口探索・根管形成 4 ガッタパーチャ除去 5 症例供覧

【略歴】

2007年 東京医科歯科大学歯学部 卒業 2008年 広島大学病院歯科臨床研修医 修了
2008年 東京医科歯科大学歯髄生物学分野 入局 2012年 博士(歯学) 取得
2013年 吉岡歯科医院 勤務 2016年 吉岡デンタルキュア 開設
日本歯内療法学会専門医 東京医科歯科大学歯髄生物学分野非常勤講師

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